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むし歯治療

2026-10-20

詰め物が取れたらどうする?当日の対処と付け直し・作り直し

詰め物が取れた日は、保管して噛まず、自分で戻さないのが基本です

食事中に急に詰め物がポロッと取れて、痛みはないけれど、このまま放っておいていいのか不安になっていませんか。取れたものを保管し、その歯で噛まないようにして、早めに歯科医院へ相談するのが基本です。この記事では、当日の対処から中のむし歯の確認、付け直しと作り直しの違い、保険と自費の素材の選び方までを順にお伝えします。

取れた詰め物や被せ物は捨てずに、清潔な容器に入れて持参する

銀歯でも白い詰め物でも、取れたものは捨てずに取っておいてください。状態によっては、そのまま付け直せることがあります。小さな清潔な容器に入れて保管し、強くこすったり薬液で消毒したりしないでください。ティッシュに包むと、誤って捨ててしまいやすくなります。

自由診療の素材は、見た目だけでは保険の素材と区別しにくいことがあります。診察の際に素材を確認するためにも、持参が役立ちます。

食事中に取れた場合は、飲み込んでいないかも確認してください。のどの違和感やむせがあるときは、医療機関にご相談ください。

取れた歯では噛まず、うがいとやさしい歯みがきで清潔に保つ

詰め物が取れた歯は、一部が空洞になって欠けやすい状態です。受診までは反対側で噛み、硬いものや粘りのあるものは避けてください。

取れた部分には食べかすがたまりやすくなります。軽くうがいをして、やわらかい歯ブラシで強くこすらずに磨いてください。舌や爪楊枝で穴をほじるのは控えましょう。

愛知学院大学歯学部附属病院のページでは、再接着できる場合があることと、取れた状況を詳しく歯科医師に伝えることが挙げられています[2]。「いつ・何を食べているときに取れたか」をメモしておくと、診察がスムーズです。

瞬間接着剤や市販の接着剤で付け直さない

自分で戻そうとして、瞬間接着剤などを使うのはおすすめできません。粘膜を傷つけるおそれがあり、噛み合わせがずれることもあります。また、歯から外せなくなり、再装着や作り直しがかえって難しくなることもあります。

痛みがなくても、取れたのは中のむし歯のサインのことがある

銀歯の縁のすき間から中でむし歯が進んでいても、痛みが出ないことがあることを示す断面図

痛みがないからといって、中が健全とは限りません。詰め物や被せ物が取れた背景に、縁から進んだむし歯が隠れていることがあるためです。「詰め物が取れたけれど痛みがない」ときも、放置せず確認することをおすすめします。

銀歯の下のむし歯は、かなり進むまで痛みが出ないことがある

日本歯科医師会によると、成人や高齢者では、むし歯治療をした歯の詰め物と歯の境界付近にできるむし歯が多く、これを二次う蝕と呼びます。二次むし歯は見えにくく、かなり進行するまで痛みなどの症状が出ないことも多いとされています[1]。

愛知学院大学歯学部附属病院のページでも、むし歯の再発で歯の質が弱ると、詰め物や被せ物が取れやすくなると説明されています[2]。つまり、被せ物が取れたことと、銀歯の下のむし歯は結びついていることがあります。

当院では、取れた歯を拡大して見ながら、むし歯の有無を確認する

当院では、取れた原因を調べるために、まず歯の中を確認します。

  • マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)や拡大鏡で、肉眼では見えにくい部分を拡大して見ます
  • う蝕検知液で、むし歯に感染した部分を見分けます
  • 歯科用CTで、歯や骨の状態を立体的に確認します(必要な場合)

当院では、むし歯は風邪などと違って自然に治るものではなく、一度治療すれば終わりではないと考えています。そのため、削る量をできるだけ抑えます。神経に近いむし歯でも、可能性を探りながら神経を残す方法を検討します。詳しくは歯髄温存治療のページをご覧ください。

腫れ・強い痛み・ズキズキする痛みがあるときは、まず電話を

次のような症状があるときは、早めの受診が必要です。

  • 夜も眠れないほど痛む、何もしなくてもズキズキする
  • 歯ぐきや顔が腫れている
  • 噛むと響く痛みがあり、熱っぽさもある

強い痛みがあるときは、まずお電話(0942-50-6757)でご連絡ください。

状態がよければ付け直せるが、むし歯や変形があれば作り直す

取れた詰め物は、状態次第で付け直せる場合と作り直す場合があります。どちらになるかは、取れたもの自体の状態と、歯の側の状態の両方を診て決めます。

付け直せるのは、詰め物にも歯にもむし歯や破損がないとき

愛知学院大学歯学部附属病院によると、詰め物や被せ物が破損しておらず、歯の状態にも問題がなければ、再度接着できるケースがあります[2]。接着剤の劣化や、硬いものを噛んだことが原因の場合などです。

付け直しの前には、歯の側にむし歯がないか、詰め物がぴったり合うかを確認します。

作り直しになるのは、むし歯が見つかった・変形や割れがあるとき

作り直しになりやすいのは、次のような場合です。

  • 歯の側に二次むし歯があり、取り除く必要がある
  • 取れたものが変形・摩耗している、割れている
  • 歯が欠けて、元の型に合わなくなった

むし歯が原因のときは、むし歯の治療が優先されます。神経まで進んでいれば、根管治療(歯の根の治療)が必要になることもあります[2]。根の治療はすべての治療の土台です。土台がしっかりしていないと、どれだけよい被せ物を入れても、再治療になりかねません。詳しくは根管治療のページをご覧ください。

日本歯科保存学会のガイドラインは、歯の寿命を考えて修復による介入を最小限にとどめることを基本姿勢にしています。欠陥のある修復物は、再修復で補修する考え方も示されています[3]。当院でも、歯を削る量を抑える視点で、補修で済むかどうかも含めて検討します。

付け直しと作り直しの違いを整理すると

項目 付け直し(再装着) 作り直し
主な条件 詰め物・歯ともに状態がよい むし歯・変形・破損がある
通院の目安 1回で済む場合がある 型取りや調整のため複数回
保険・自費 取れたものの素材のまま 素材を選び直せる
注意点 原因が残ると再び取れることがある 歯を追加で削る場合がある

作り直すなら、保険と自費の素材の違いを知って選べる

院長が歯の模型を手に、詰め物・被せ物の違いを説明している様子

作り直しになったときは、素材を選び直す機会でもあります。保険と自費にはそれぞれ良さと限界があります。当院では、材料・治療時間・長く保てるかどうかを情報としてお伝えします。そのうえで、患者さんの価値観に合わせて選んでいただきます。

保険は金属やレジン、自費はセラミックなどが選択肢になる

素材 保険/自費 特徴
金属(銀歯) 保険 費用を抑えやすい。歯との境目にすき間ができて、二次むし歯につながることがある
レジン(歯科用プラスチック) 保険 白い。すり減りや変色が起こりやすい
ダイレクトボンディング 自費 小さなむし歯に、その場で樹脂を詰める
ジルコニア 自費 強度のあるセラミック素材の被せ物

保険の材料は費用を抑えられますが、材料や制度の枠があります。自費の素材は選択肢が広がります。一方で、費用は全額自己負担です。

当院の自費の費用の目安は、症例ページに掲載している3つです

当院で提供している自費のうち、症例ページの標準的な費用は次のとおりです(税込)。ダイレクトボンディングは1本33,000円、前歯のジルコニアクラウンは1本121,000円、奥歯のフルジルコニアクラウンは1本99,000円です。いずれも公的医療保険が適用されず、全額自己負担となります。

リスクもあります。ダイレクトボンディングは、樹脂のため、年数とともに着色やすり減りが起こることがあり、強い力で欠けることもあります。ジルコニアは硬い素材のため、噛み合う歯がすり減ることがあります。また、被せるために歯を削る必要があります。どちらも、二次むし歯や再び取れる可能性がなくなるわけではありません。通院は、一般的なむし歯治療で3〜4回・2〜3週間前後が目安で、神経の治療が必要な場合は増えます。詳しくはカウンセリングで説明します。

被せ物の色や形は、提携の歯科技工士(院外の技工所)と連携して合わせます。口腔内スキャナーで型取りし、撮影した画像をモニターで見ながらご説明します。素材ごとの違いは審美歯科のページもご参照ください。

痛みが心配な方には、表面麻酔(塗る麻酔)のあと極細の針を使い、体温に近い温度に温めた麻酔液をゆっくり注入するなど、痛みに配慮した治療を行っています。歯科が怖い方には、笑気吸入鎮静法も選べます。

まとめ

  • 取れた詰め物や被せ物は、捨てずに清潔な容器で持参しましょう。その歯では噛まず、自分で接着剤を使って戻すのは避けてください。
  • 痛みがなくても、中のむし歯が隠れていることがあります。日本歯科医師会によると、二次むし歯は見えにくく、かなり進むまで症状が出にくいとされています[1]。
  • 付け直せるのは、詰め物にも歯にも問題がないときです。当院では、マイクロスコープ・う蝕検知液・歯科用CTで、取れた原因を確認します。
  • 作り直しでは、保険(金属・レジン)と自費(ダイレクトボンディング・ジルコニアなど)の違いを説明します。そのうえで、患者さんが選べるようにしています。
  • 腫れや強い痛みがあるときは、まず電話でご連絡ください。

取れた詰め物や銀歯は捨てずに持参してご相談ください。WEB予約は24時間受付です。強い痛みがあるときはお電話(0942-50-6757)でご連絡ください。初めての方は、初めての方へ(初診の流れ)もご覧ください。けやき歯科クリニックは、JR基山駅から徒歩7分、土曜も診療しています。初診費用の目安は、保険診療(3割負担)で約3,000〜5,000円です。

参考文献

[1] 日本歯科医師会「むし歯 – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020」jda.or.jp

[2] 愛知学院大学歯学部附属病院「つめ物・かぶせ物が取れた」hospital.dent.agu.ac.jp

[3] 日本歯科保存学会「根面う蝕の診療ガイドライン」hozon.or.jp

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